肌の明度や華やかさを左右するのは、ときとして髪だったりします。

化粧品のアルコール(エタノール)と肌について

コスメを選ぶときは、全成分を確認してから試すようにしています。 気になった成分はその都度、成分事典で調べます。

今回は、コスメに含まれるアルコール(エタノール)が気になって調べてみました。 敏感肌用の化粧品で、「アルコールフリー」や「アルコール無添加」という表示をよく目にします。

でもオーガニック&ナチュラルコスメの中にも、アルコール(エタノール)が入っているものもあります。私の大好きなオラクルの化粧水にもエタノールが入っています。

» オラクル化粧品

アルコール(エタノール)は、肌に悪いのか?もし良くないとしたら、なぜよくないのかについて調べてみました。

化粧品のアルコール(エタノール)と肌の関係


化粧品の成分としてのアルコール(エタノール)の働き

化粧品の成分として、アルコール(エタノール)な次のような働きがあります。

  • 乳化作用: 水と油をなじませる
  • 殺菌作用
  • 防腐作用
  • 清涼作用: 皮脂を取って、さっぱりさせる作用
  • 肌の引き締め作用
  • 成分の溶解を助ける作用

化粧品の成分としてのアルコール(エタノール)は、ずいぶん幅広い役割を持っていることがわかります

アルコール(エタノール)には、合成のものと植物性のものがある

アルコールには、科学的に合成されたものと
穀物などのデンプンを発酵させて作られた、植物性のものがあります。
ちなみに、信頼できるオーガニック&ナチュラルコスメブランドは、アルコールも化学的に合成されたものではなく、
植物性のアルコール(エタノール)を使用していることが多い印象があがります。

  • 国産のオーガニックコスメ オラクル化粧品では、
    小麦・とうもろこしを発酵させて作られた植物性アルコールを使用しています。
    (※表示義務のないキャリーオーバーですが、自主的に表示)

    » オラクル化粧品
  • カモミール100%の入浴剤・華密恋は、
    サトウキビを発酵を発酵させて作られた植物性アルコールを使用している。
    (キャリーオーバーとして表示義務はないので、
    全成分表示はしていないが、公式サイトに明記されています)

※注
キャリーオーバー:配合されている成分に付随する成分で、製品中にはその効果が発揮されるより少ない量しか含まれないもの
(いわゆるキャリーオーバー成分)については、表示の必要はない。
薬事法第61条第四号に定める化粧品の成分の表示方法
平成13年3月6日付医薬審発第163号/医薬監麻発第220号

ナチュラル&オーガニックコスメとアルコール(エタノール)

例えば、国産のオーガニックコスメのオラクルには、
小麦・とうもろこしを発酵させた植物性のアルコール(エタノール)を使っています。
具体的には、下記の通り、多くのアイテムに使われています。

  • 【メイク落とし】オラクル メイクアップ・エリミナー
  • 【化粧水】オラクル クラリファイング・トナー
  • 【美容液】オラクル パワー・モイスチャー
  • 【ナイトクリーム】オラクル クリーム・ルネサンス
  • 【集中ケアマスク】オラクル タイムレス・マスク
  • 【目元用美容液】オラクル アイ・フォーミュラ
  • 【化粧下地】オラクル フィクス・プライマー

オラクル化粧品では、植物のエキスを抽出するために、アルコール(エタノール)が使われているそうです。小麦・とうもろこしを発酵させてできた植物性のアルコール(エタノール)を使って植物からエキスを抽出し、
その後加熱処理をしているとのこと。

そのため、アルコールがお肌に影響を与える影響はほとんどないといっていいと思っています。
乾燥肌や、敏感肌の方も安心して使えると思います。私も3年ほど愛用していますが、本当に肌に優しい使い心地です。

ちなみにこの場合、アルコール(エタノール)はキャリーオーバーと考えられます。表示の義務はありませんが、自主的に表示しています。

アルコールと肌についてのポイントは、【目的】【量】【質】

ここまで見てくると、アルコール(エタノール)は肌に悪いものでも、危険なものでもないといえます。

化粧品を選ぶ時には、アルコール(エタノール)の【目的】【量】【質】をチェックするといいと思います。

アルコール(エタノール)を使用する【目的】

アルコール(エタノール)が、清涼作用(皮脂を取って、さっぱりさせる作用)で使われている場合は、
オイリー肌の方向けで、乾燥肌の方や、敏感肌の方には向きません。

肌に乗せた時に、スーっとする感じがあった場合は、成分を確認しましょう。
成分は、配合量の多い順に記載されています。

オラクルのように、植物エキスの抽出に使われ、しかもその後加熱処理が行われている場合は、
キャリーオーバーとして考えられ、乾燥肌や敏感肌の方も安心してつかえます。実際に使っていて、アルコール特有のスーッとする感じはありません。

化粧品に含まれるアルコール(エタノール)の【量】

化粧水に含まれるアルコールの量や濃度でも、肌に与える影響は変わってきます。
成分表示は、配合量の多いものから順に記載されているので、参考にしましょう。

化粧品に含まれるアルコール(エタノール)の【質】

成分表示では単に「アルコール」と表示されていた場合でも、科学的に合成されたアルコールか、
穀物などの澱粉を発酵させてた植物性のアルコールの場合があります。

どんな種類のアルコール(エタノール)かは成分表示からだけではわかりません。メーカーのサイトをチェックしたり、電話で問い合わせる必要があります。

飲酒で肌が乾燥する

飲酒と肌の水分量

最後はちょっとそれますが、
アルコールと肌について調べていく中で、
飲酒で肌が乾燥させると知りました。

お酒を飲むと、
体温や皮膚の表面温度が上がります。
そうすると、皮膚からの水分蒸散量が増えて、
お肌がどんどん乾燥し続けます。
表を見ると、肌の水分蒸発量は、
飲酒翌日の午後にかけて
上昇しているのが分かります。

飲酒が肌を乾燥させるということは、意外な盲点でした。
飲んだら、保湿を忘れないようにしたいですね。

参考:MSN産経ニュース